本の傾向。

最近電車での移動が多いので、小説を読んでます。

巷で話題の宮部みゆき「楽園」を手に入れ読んだのですが、「模倣犯」で登場したルポライター前畑滋子のその後ということで楽しみにしていたのに、なんだかイマイチで。

温かいし優しいいい話ではあるのだけど、なんだかねー
インパクトがない。

模倣犯」を読んだアノ衝撃がないのです。
※今読み返してます。

考えてみれば、仕事をしていた頃は宮本輝とかキレイな話が好きだったのに、今は「できたらできるだけドロッと系」が好み。
スプラッターなホラーではなく、人の心の中のドロッ。

最近のお気に入りは東野圭吾では「殺人の門」、桐野夏生では「グロテスク」とタイトルからしてドローな感じ。

そんな私とは相反して、yutaさん(旦那)は基本的にテレビはお笑い、本もあんまり読まない人なのですが、そんな奴が「コレ面白かったよ」と一冊の本を差し出した。


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万城目 学


簡単かいつまむと、「地球を影ながら守っているしゃべる鹿が、主人公に宝を探す指令を与え、地震が多発する不安定な日本を守る学園ドラマ」という話で、近頃yutaさんが「今日の晩御飯はなんだい?先生」や「このモツ炒めは美味いね、先生」とやたら「先生」を連発していたのだが、読んでみたらしゃべる鹿の口癖だった。


予想通りとても「ゆるい」話で映画にしようにもしゃべる鹿は誰がやるんだ?と余計な心配ばかりしてしまう話だったのだが、改めてyutaさんはストレスフルな生活をしてるのねと実感。
心のバランスをお笑いで取っている。
そして私がドロドロを求めるのは、心が平和な証拠だと。

他の番組が見たくても、yutaさんに深夜のお笑いを心置きなく見せてあげようと思った今日この頃でした。


そういえば旅行先で会う人の本は、村上春樹率かなり高め。
春樹欲求が出てきたら、旅に出ろって事かねー

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殺人の門 (角川文庫)

殺人の門 (角川文庫)