直島。

結婚式で広島までいったので、ついでに香川県直島にいってきた。


ついでといっても、結婚式の翌朝5:30起きでJR広島より新幹線に乗り(1時間)、JR岡山からローカル線に乗り換えてJR宇野に行き(50分)、宇野港からフェリー(20分)で10時に直島に到着。遠い…。


この島の存在を知って5年くらい経つのだが、やっと来れた感じ。そして今着てよかったなと思う。
この島は安藤忠雄という建築家が『直島プロジェクト』と言う計画でプロデュースしていて、私は知った当初はベネッセと家屋プロジェクトしかなかったが、最近地中美術館がオープン。
メインはこの3つなんだけど、地中美術館と家屋プロジェクトの南寺とぎんざがよかった(地中美術館のあとにベネッセを見学したのだけど、全然駄目だった。もし両方楽しみたい方はベネッセをお先に〜)。


地中美術館は作品と建物が一体となっていて(モネの部屋は睡蓮が4つほどあり、エントランスとの関係性がよかった)、建物そのものに訴えるものがある。
その名の通り外観は土の中なので外からはほとんど見ることが出来なくて、ベースはコンクリートうちっぱなしの建物で、微妙なグレーと白の色調を素材(大理石とかタイルとか金属など)を変えているところがなんとも言えない。
その柔らかいグレーの世界に『空』と『影』と『光』が取り込まれていて、静かで、時々鈴虫や鳥の声が聞こえる気持いい空間でした(ひとりになる努力はしたけど。コンクリなのでところどころでおばちゃん団体の声が響く響く…)


ぎんざは、古民家を改造した作品で、土の床の上にシンメトリーに円や柱、ガラスが並んでいて、その真ん中に丸い木の椅子にちょこんとすわってひとりで15分間静かに過ごすというもの(要予約)
壁には通気孔(?)が壁下10cmくらいずっと空いてて、そこから光と外部の気配が感じられるようになっている。
ちょうど私が入っていた時は、近くでお祭りのお神輿を担いでいて、目を閉じているとお囃子も聞こえたりした。ちょっと贅沢な時間だった。


南寺は、ジェームズタレルという地中美術館にも作品があるアーティストのものなんだけど、不思議のひとこと。
窓がない真っ暗なへやに壁伝いで歩いていって(本当に真っ暗で何回か壁にぶつかった)、ベンチに座って前方の暗闇をしばらくみていると、壁みたいなぼんやりした光がみえてくる。
その光に手をかざしながら歩いていくと、そこにあると思っていた光(距離感はある)に触れないことに不思議な感覚を持った。


見えなかったものが見えてきて、あると思っていたものがない感覚。


今回は音楽を聞きながらひとりでぷらぷらしたんだけど、ひとりでよかったように思う。
海も空もきれいで、景色に音楽がつくといいものだなと思いました。


ベネッセ直島HP
http://www.naoshima-is.co.jp/

 
フェリーの空。家屋プロジェクトのチケットを売ってるタバコ屋さん。

 
バスの時刻表。 直島の海。