労働を考える。


相方のyutaさんが14日間の出張に出て行ってしまったので、


「沖縄でも行くか〜」


とパチパチ検索テケテケ問い合わせたところ、完全に出遅れたことが発覚。
安いパッケージツアーは満席。
航空券のみはパックよりも倍くらい値段が違うので却下。


しなければいけないこともあるけど、せっかくの時間だし〜と頭を悩ませていたらyutaさんが一言。


「社会復帰のリハビリに単発バイトでもしてみれば?」


なるほど、それもありかもね〜と単発バイトを探す。
いくつかエントリーしてみるがことごとく不合格。
なんで?何か私に問題でも?と若干凹みながら、見境なく応募。
なんとなくムキになる(負けず嫌い)


そしたらやっと4日間の仕事にありつけた(妙な達成感)。


単発の派遣でも大変なのね・・・と社会の厳しさを肌身に感じながら、久々に「出勤」などしてみた。


派遣先は工場。
「おはようございまーす」と言ってきた工場長はインド人(パキスタン?)。
仕事の相方は台湾人。
内容は悟りが開けそうなくらいの単純作業で(無の境地)、この過酷さは半端ない。
初日の昼休み、若者女子2名脱走。



同じ境遇(求職中&初派遣)の友達ができたおかげで、何度かくじけそうになりながらも、6月19日から22日までの4日間の刑期を無事満了した。
4日間の時間と引き換えに手にしたのは、数万円のお金と食欲が落ちたおかげで痩せたこと。


でも色々と考えることもあった。
その工場は大手化粧品会社の梱包を取り扱っていたのだが、大量のカタログ、大量のサンプル、大量の箱…。
「化粧品を使う」ために必要なのではなく、「化粧品を売る」ために必要なもの。
私たちが日常店頭で何気なくもらう「おまけ」に大量の資材と時間と労働力を費やされていた。
もちろんこの仕事に携わる多くの人が収入を手にして生活を営んでいるわけだけど、これらの全ての経費は商品価格に上乗せされて、労働したお金で購入する。


この工程のなかで失われたものは時間だ。


商品を考えた人の時間

商品を作った人の時間

商品を梱包した人の時間

商品を配送する人の時間

その先にいる人の時間


そうした人の時間の結晶であるこの商品にどれだけの価値があるのだろう。


もちろん時間をかけた分、手間や労力をかけた分、価値のある商品は存在するが、それ以外の無駄なものがなんて多いんだろう。
そしてその無駄なものに翻弄されながら、人は時間を奪われながら人生を送る。


色々なものがもっとシンプルになればいいのにと心から思った。